裏ヤン先生に愛されます
「何のだよ…」
「あいら、キミに用があったのさ」
「…何の?」
震える声で聞き返すと、虎安の優しい笑みが消えた。
「お前の両親が死んだのは、働いていた会社が火事になったからだ。
お前の奴らが、会社場でタバコを吸って紙に燃え移ったんだ。
そのせいで、僕の唯一の肉親でもある母さんが死んだ。
だけど復讐っていっても、キミの両親はもういない。
だから娘の、キミを落とそうと思ってね」
「…そんな。あたしの両親が…」
「あいら、コイツは嘘をついている可能性があるんだ。
気にすんな」
「嘘?そんな話はないだろう。
まあ類とかいう、キミとは友達として接したんだけど。
あいらとそんなに仲がよかったらさぁ…。
とてもじゃないけど、協力してくれなさそうだし。
それに今、一番不必要なんだよ。だから…」
虎安クンの後ろから、黒ずくめの人たちが出てきた。
そしてあたし達を捕まえた。