裏ヤン先生に愛されます
あたしはそれを否定できる立場じゃない。
今何か言えば…センセーが。
「…馬鹿だなぁ。この俺が?退職?」
「…やっぱり来たか」
「実大って言ったっけ。お前」
「桜尾、お前だけは許さないんだ!!キミの許嫁だって奪って見せるさ」
「勝手にしろ。だけどな、お前ごときに俺は弱くならない」
目の前にセンセーがいて、力強い声で怒鳴った。
「…それに、この証拠テープ流せば俺の事はばれても、お前の悪事もばれる」
そこにはあたしと虎安クンのやり取りが残っていた。
それを聞いて虎安クンに、悔しそうな表情が浮かんだ。
「どうしてなんだよ!!」
「実大。お前の母親が死んだのは、事故なんだよ。受け入れろ」
「センセー…、知り合い?」
「コイツは、俺の遠い親戚だ」
「えぇ!!!?」
「…喋ることはあんまりないし。俺がコイツの母親の葬儀に行った時であった」
「ちょっと待って、初めからそれ言ってよ!!!!」