裏ヤン先生に愛されます
虎安クンの顔はゆっくりと俯いていった。
「…アイツがあれ程愛していたのは、はっきり言ってその彼女だけだ」
知ってるよ、そう言おうとしても言葉が出なかった。
「だから、あいら。キミはいつか別れがある、恋人同士ならそれでいい。
その関係のままでいい。
だけど桜尾にのめり込んで、2人が結婚するのを失くすのは駄目だからな」
「分かった、後2年ちょっとだね」
「うん」
虎安クン、あたし分かってるんだよ。
センセーとの永遠の恋はないって。
「あれ、和解した?」
類が驚いて、こっちに歩み寄ってきた。
あたしも虎安クンも頷いた。
「だけどな、お前黒幕だったのかよ…」
類がため息をつくと、
「でも、お前のコトは友達だよ」
「…実大」
「俺ものん気にしてられないね。あいら、僕と一緒に来週の土曜日。
アイツの元カノに会いに行こう」