裏ヤン先生に愛されます
「…え?」
「正直言うて、俺自信なんてないんや。
未来は俺等にないと思うんや。
だから少しでもええオトコになりたいんや」
少しだけ奏平の頬が赤い。
昔から、本当に直球なんだから。
あたしは腕を後ろで組んで、星空を仰いだ。
「奏平はそのままでいいんだよ」
「…そうなんや」
「未来がないか、なんて。誰も知ってないよ。
奏平はあたしへの気持ち、そんな簡単なものなの?」
(うわ、あたしってば本当に悪女…)
「…言葉では表されへんくらい、好きやで」
「そか」
「…少しは期待してええ?」
「少しだけ…なら」
はにかんだ笑顔で、奏平は笑った。
「ありがとな」
「ううん、全然だから」