裏ヤン先生に愛されます

「…辛かったやんな」

「ううん…」

あの出来事のおかげで、信頼を１度失った。

それで、もう１度人を信頼しようと思えたのは、奏平のおかげだ。

「奏平、傍にいてくれてありがとう」

約３年後、ちゃんとキミのお嫁に行くよ。

ちゃんと愛するから。


「だから、後３年もないけど待っていて」


あたしから奏平を抱きしめたのは、初めてかも知れない。

「…俺は何もしとらへんよ……」

ぎゅっと温かい。

センセーより、身長低くて、涙もろいけど。

やっぱり奏平はそのままがいい。


その後、ゆっくりと思い出話に花を咲かせた。

懐かしいことばかりで、

あたしが覚えていないことでも奏平は、笑みを絶やさなかった。