裏ヤン先生に愛されます

「類、起きてたの？」

「お前嘘だろ。本当はあんなオンナのトコ、行きたくないんだろ」

「…何で？」

「何で？それって気づいてないわけ？」

類の言葉が冷たくなった。

あたしは静かに、類を見つめた。

「何で…？」

「辛いならそう言え。皆だって嫌がるだろ」

「…」

類は、時折冷たいところを見せる。

これが彼なりの優しさってわかっても。

「あいちゃんに、そないな言い方はないやろ」

「奏平…まで」

「あんなぁ…、一番きついのは、センセーなんだぞ。分かってんのか。

自分の知らないところで、事態は動き出してんだよ」