裏ヤン先生に愛されます

「あぁー…、特に理由はないよ?」

「そうなん?」


疑い深い彼女には、少々警戒心を持った。

あたしが座る席からは、窓の外が眺めれた。

ゆっくりと風が吹いている。

そんな中、外を走る人が目に留まる。

(あ…、先生)

窓の外から見える先生は、汗を流して学生に見えた。

(危ない人なのに…)

カレばかり見るのは、恋のせい?

でも実際的に、親には反対されるだろう。

そういえば、昨日留学していた兄が帰ってきた。

兄がサッカー部を昔所属していて、ずっとマネージャーを憧れていた。

それも志願の1つだった。

あたしにとってのマネージャーは、

言葉では言い切れないくらい、色々理由があった。


(お兄ちゃんは、あたしにお使いばかり頼むんだから)

ふと、気づくと先生がこちらを見ていた。

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