裏ヤン先生に愛されます
「あたしは猫沼 あいら」
「へぇ、あいらか」
あいらって呼ばれたとき、とても親身的だった。
「…何かお姉ちゃんが出来たみたいです」
「お姉ちゃん?」
彼女に自分の家計の事、話してもいいんだろうか。
時間はまだ余裕がある。
だけど、出会ったばかりで馴れ馴れしいかも…。
「なぁに、水臭い顔してんの?別にいいわよ、うち話を聞くくらいなら出来るわよ」
「両親はつい最近、亡くなりました。会社場の火事で」
怖くて手が震えた。
あの警察の電話は嘘だと思いたかった。
「それで…、もう許嫁とかあたしにもあったんで。
親のためにも、その許嫁と結婚しようと思います。
勿論、桜尾さんとはもう、3年後には別れます」
「…ちょっと待ってよ、親が亡くなったのホンキ?」
「はい…」
「そっかぁ…」