裏ヤン先生に愛されます
「ねぇ。奏平。どうして空は青いの?」
「何か難しいコト聞いて俺には、ちんぷんかんぷんやけど。
空が青いのは、海が反射しているからや」
「じゃあ、海が赤かったら空も赤いの?」
「そういうことちゃう?」
あたしがどうして、空の色を聞いたのか本人でも分からない。
ただ会話がないのと、手を無理に繋がれているこの状況に耐え切れなかった。
「…あいちゃん、空は綺麗やなぁ」
「そうね」
「何で空はかわらへんのやろ」
「急に、変わったら怖いじゃない」
「はは、それもそうやな」
奏平はまっすぐとあたしを見つめた。昔から変わらない、奏平。
変わっているのは、あたしの方。
学校から駅で、30分。そこにあるのがおっきなデパート。
美味しい店ばかりで、あたしと奏平はよく来た場所。
「何食べたいん?」
「うーん…、クレープとか?」