裏ヤン先生に愛されます
-Episode- 奏平
俺は季節が巡っても、やっぱりあいちゃんが好きやった。
彼女を誰よりも愛している、と言える。
だけどな、彼女はセンセー見てて。
センセーはきっと、元カノさんを思うてるやろ。
俺はなんとなく、分かっていた。
それは、3年になる直前。
センセーに言われたんや。
「奏平、お前があいらを幸せにしろ」
放課後、誰もいない教室で呼び出し。
「…センセー、何で急に言うん?」
「それは言えない」
「言えないくらいやったら、そんなこと直前でええやんか!」
「じゃあ何だよ、言えばいいのか?それがお前にとって、得しないことでもか?」
「どういうことや…?」
俺はいつになく、元気のなく力が無いセンセーが気になった。
「…あいらは狙われている。そして麻綾もだ」
(狙われてる…?麻綾って元カノさんやんな…)