裏ヤン先生に愛されます
そうするうちに、俺等の距離は縮まった。
高校3年の教師生活となる直前―…。
今日はあいらが家に来ていなく、明日の準備に忙しそうだった。
ケータイの電話が鳴りそれを受け取ると。
『あの、狼さんのケータイですか?』
それは懐かしい声だった。
「はぁ…」
俺が返事をすると、
『やぁーだ、何も変わってないじゃんか』
すぐにあの声が聞こえた。すぐに状況は読めなかった。
「…え?」
『狼クンでしょ?結婚式の日、改めて決まったみたいよ』
「ちょっと待てよ、お前…」
『えぇ、記憶なんて戻ったわ。それでいいでしょ?』
「いつの間に…」
『ふふ、色々とね。秋の中旬よ』
「秋…?来年じゃ…」
『日が改まったって言ったじゃない。もう』
「…お前、元気にしてたか?」
『当たり前じゃない。それじゃ、また会いましょう。場所は―…』