裏ヤン先生に愛されます
「どしたん?」
はっと我に返ると、奏平が見つめていた。
不思議そうにしている。
あたしは首を横に振った。
「何でもない」
「そうなんや、でも甘いモン食べてる時って。一番幸せやんな」
「そうだね…」
奏平、あたしはきっと駄目な子だよ。
何故か奏平に罪悪感を感じていた。
(どちらにせよ、禁断の恋。だけど諦めることも出来ない)
「奏平、かえろ」
「そうやな。お母ちゃん待っとるもんな」
また手を繋いでくれた。クレープの紙くずをゴミ箱に捨てると。
「帰ったら、あいちゃん。ゲームしようや」
「ゲームそんなに楽しい?」
「高校生にとっちゃ、様々やけど。俺は楽しいで!」
「変わらないね…」
奏平、本当にありがとう。
「でも夜はまた、出掛けるトコあるの」