裏ヤン先生に愛されます
家に入ると、お兄ちゃんが抱きついてきた。
「あいー!元気だったかー!?」
「お、お兄ちゃん…。おかえり」
「あい、元気になったなぁ」
お兄ちゃんいわく、猫沼 海【ウミ】。
「お、奏平じゃないか!大きくなったんだな」
「お兄さんこそ、大きいなったなぁ。もう大学2年生やろ?」
「あー、外国では聞けないこの大阪弁!」
和むようにお兄ちゃんは微笑んだ。
「久しぶりにお兄ちゃん特性の、グラタン作るよ」
時計を見れば、もう7時。
(センセーがいたのは、7時半…。そろそろかな)
「お兄ちゃん、ちょっと友達のトコ行って来る」
「おー、じゃあ先に飯食ってるぞ」
「うん」
奏平に手を振って家を出た。制服のままだけど、走り出した。
(…どの辺にいるかな)
ちょっと歩いた先にある、スーパーに辿りついた。
(毎日はさすがにいないか…)