裏ヤン先生に愛されます
奏平-Episode-
【奏平 -Story-】
あいちゃんは、何か俺に嘘をついている。
それはいつも見ていたから分かった。
「あいちゃん…?」
ぼんやりすることが多い。
それにセンセーと親密的にも見える。
夜中いつも家を出て行って、帰ってくると頬を赤らめていた。
(…何してたんやろ)
ばればれなのに。
俺はチキンだから何も言えない。
「好きやで、あいちゃん」
こんなことでしか、思いを伝えれない。
だけどキミは、眩しいくらいの笑顔で。
「知ってるよ」
しか言わない。振られているなら、まだしも答えは曖昧なだけ。
(もしかしたら、センセーと付き合っとるかもしれん。
俺はそれを認めれるんやろうか)
心の中では、いつも呼び止めていたかった。