裏ヤン先生に愛されます
✗隠された2つの愛
【あいら-Return-】
今日もいつも通り、夜中センセーに会いに行った。
でも、最悪の事態が起きた。
「…あいちゃん、何しとるん」
奏平が、驚愕の眼差しで見つめていた。
抱きついていたセンセーを少し離した。
「えと…その…」
「俺が会いに行ったんだよ。コイツ呼び出したんだ」
奏平の前で、平然に不良口を叩いた。
「駄目、そんな言い方っ…」
「教師を辞めたっていいぜ。お前がばらすならな。
だけどコイツだけはぜってェあげねぇよ。
奪われてたまるもんか…。
俺の学生時代、死んだ恋人のように離れて欲しくねぇんだよ…!」
一瞬、外の空気が冷たくなった気がした。
あたしは、もう1度尋ねるように、センセーにしがみついた。
「どういうこと…?」
「俺が人生でホンキになった女だ。
ソイツはまだ16歳で死んだんだよ…」