裏ヤン先生に愛されます
「…たく、しかたねぇヤツ」
類は手を握り締めてくれた。
「類…いいの?」
「いいんだよ、別に。てめぇこそ、彼氏とかいたら浮気じゃね?」
「…いや、大丈夫だよ。手を繋ぐくらい友達ならいいじゃん」
「…ダチ?」
「うん?」
「ふぅん…?」
少し頬が赤くなっていた。
「あ、嬉しいんでしょ!」
「…別に」
そのまま、暗い世界に入っていった。
「ッキャ!ヒッ。何か冷たいっ!」
ぎゅうっと、両手で類の腕にしがみついた。
(センセーなら、置いていったり手なんか握ってくれないし…。
類はいいヤツなのかも)
「…大丈夫。多分水だから」
安心するように、言ってくれるなんて根はいいじゃん。