裏ヤン先生に愛されます
「新婚てこんな感じなのか?」
センセーがぽつりと呟いた。
「…そうだね、きっと。こんな感じ」
「…俺はオンナを家に招いたのは初めてだ。
だから、俺はお前のコトをちゃんと覚えておきたい」
シチューを煮込んでいると、センセーが立ち上がった。
「なぁ…意味。分かる?」
「分からない」
「じゃあ…じっくりと分からせてやるよ」
「シチュー、作ってるんだけども」
「その後な」
ぐいっと顔を近づけられて、軽く頬にキスをされた。
「…」
顔が火照った気がした。
本当に軽いんだから、センセーは。
挨拶みたいに出来るのがすごいよ…。
あたしにとっては、1回でも凄く緊張するのに。
(だけど実際は、考えている暇なんてなかったなぁ)
シチューを作り終えると、お皿に盛り付けた。