裏ヤン先生に愛されます
「甘えてるの?かーわい」
「うるせぇ」
「いいのよ?別に、甘えたって」
「…」
麻綾は、テレビをつけ始めた。
「あ、お前の1口ちょーだい」
「どーぞ」
すんなり渡してくれた。俺のも渡して、甘ったるい一日を送った。
一緒の布団に寝ていると、久しぶりに親の夢を見た。
優しく微笑んでいたあの幼初期。
いつの間にか、離婚なんて話になるなんて。
想像もつかなかった。
明け方になると、麻綾は俺の腕の中ですっぽり納まっていた。
「…あれぇ。もう起きたの?もっと寝てなさいよ…」
「わーかった。お前も寝ろ」
「んー…」
すぐに麻綾は眠りについた。
俺も段々、眠りについていった。まどろむ様に流れていくように。