裏ヤン先生に愛されます
「…うちってホント馬鹿ね…。
愛する人…を守れたのは幸せよ…。
ねぇ、狼クン。ちゃんと愛する人を見つけて…ね?」
それが彼女の精一杯の応援だった。
だけど俺が、それを頷くわけが無い。
必死に彼女を呼び止めた。
だけどキセキと、不幸が訪れた。
彼女は、一命をとり止めたが記憶喪失だった。
俺の事は勿論、誰1人覚えていない。
そして俺の事を赤の他人だといった。
だから俺の世界には、あの愛した彼女はいなくて。
もう二度と、幸せだった世界には戻れないと知った。
その瞬間、何もかもがいらなくなった。
夜道を遊んでも、注意する人はいない。
オンナ遊びと、暴力の世界。
そこが俺の居場所になっていた。