裏ヤン先生に愛されます
センセーの言っていることが、分からない。
不安げに見つめた。
「…つまり、俺とあいらだけの秘密にしたかったんだよ。バァカ」
「また、馬鹿って言った…」
「…俺は今でもアイツを忘れれない」
センセーが一番愛しているのは、モトカノ。
「だけど許嫁なら、また会えるんだ。浮気みたいだけど、許して欲しい」
「…許すも何も、あたしとセンセーは「仮」で付き合ってるんだから」
どれだけ、涙をのんだことだろう。
こんなにも辛く感じるなんて。
「あたしはセンセーが幸せなら、それでいい」
「あぁ…。ありがとうな」
幸せな瞳をする、その奥に。彼女さんに会いたいと、言わんばかりに伝わった。
時計を見れば、もう6時。
「センセー、帰るね」
「まだ、はぇーよ?」
「いいの。やっぱり、お兄ちゃんとか心配かけたくないんだ」