裏ヤン先生に愛されます
関係の行方
「ん?友達」
「えぇー!!いつの間にっ」
「自然と…」
優衣にいったん話を終えて、類のところへ渡しに行くと。
待ち伏せているように、廊下にいた。
「あれ。教室にいてくれてもよかったのに」
「お前が他クラスに入りづらいかと思って、待ってた」
相変わらず無愛想にも見える。
だけどこれまた、優しいんだな。
「そか、ありがと。今日は理科ないから、返すのは放課後でも…」
「いや。すぐ返すから」
小さく笑みを見せてくれた。あたしはそれに頷いた。
「分かった」
「あぁ」
類は教室に戻った。あたしも踵を返したとき。
「へぇ?浮気大好きなあいらちゃんになった?」
センセーが黒い笑みを浮かべて、壁にもたれかかっていた。
廊下にはあたし達2人だけになっている。