あなたに送ったものでした
大事な夢

真っ赤な嘘

色とりどりの照明が薄暗い会場の中で踊る。

体育館に歓声と拍手が響き渡った。

ステージの中心にはボーカルのゆう、その隣りでピアノを弾く私。



「お疲れ、真理!!」

「おめでとー、すごいよ2年で賞もらえるなんて!」

「あの曲真理が作ったんだよね?私マジで号泣したから!」

「私もめっちゃ泣いたよ~」

みんながこんなことを言ってくれたのも、別に夢なんかじゃなくて。

今日は学校の寮祭で、私とゆうはステージで自分たちで作った曲を歌った。

大きな声援は、ほとんどがさくらによるもの。

それでも、自分の歌を聴いてもらえるってことがすごく気持ちよかったんだ。

そして私たちは特別賞をもらった。



人生、何事もきっかけなんて些細なものだ。

私の場合もそう。

あなたに出会えたのも、この寮祭があったからだと思う。
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