あなたに送ったものでした
受付でチケットを買い、飲み物を受け取る。

ライブハウスの中には木でできた椅子とテーブルがたくさん置いてあった。

そんなに広くない。

多分アコースティック専門のライブハウスだから、バーみたいな雰囲気に近くしてあるのだろう。

後ろの方の席につき10分くらい待つと、はじめの人のステージが始まった。

今日の出演者は3人で始めはピアノ弾き語りの女の人、2番目はギター演奏のみの男の人だった。

そして最後がギター弾き語りの夜さんだ。


夜さんのステージは40分くらいだった。

上手い感想が思い浮かばないけど、とにかく衝撃的だった。

私はいちお客だったのに、夜さんにずっと見つめられていたような気がした。

いや、何か違うんだけど。

夜さんが歌っている間、私はとにかく目を逸らしちゃいけない気がした。

引きつけられるものがあった。

「この人と音楽ができるなら一体どんなことになるのだろう」

ワクワクした。


歌い終えて客席に来た夜さんに率直な感想を言い、私は帰ることにした。

明日スタジオで練習する約束をして。
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