あなたに送ったものでした
思っていた以上に道が混んでいる。

夜さんが「今どこ!?」と心配してメールをくれた。

あ゛~迷惑かけてすみません...

申し訳ない気持ちでいっぱい。


出番まであと1時間というところで、近くの駅のあたりまで来た。

しかし、父と母がもめている。

「会場は線路の向こうじゃないか!カーナビ通りに来たのにおかしい!」

やばい。父がキレかかっている。

「うーん、真理が遅れたら大変だねぇ...」

母、怯えぎみ。

このままだと父がキレると思ったので、私は「いいよ、ここで降りて先に行くね」と言い車を降りた。

見知らぬ街を歩くなんて不安すぎる。

とりあえず地元の人に声をかけて道を聞き、線路の向こう側に辿り着いた。

そして夜さんに電話をして、なんとか会場まで着いた。


「ホンっっト遅れてごめんなさい!!!」

「大丈夫。間に合ってよかったよ。お父さんとお母さんを待とうか」

優しい夜さんに感動。

本当に間に合ってよかったな。

ちょっと不安で泣きそうだったし(笑)


両親が会場に着いて夜さんと軽く挨拶を交わし、私と夜さんは楽屋に入った。
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