あなたに送ったものでした
「アコースティックユニットを組みたいです。ピアノを弾ける人を募集しています。男女、年齢は問いません。僕のホームページは以下の通りですので、参考にしてください。気になった方は気軽にメールください。東京、25歳男」

あった、アコースティックの募集!

書いてある通り、興味本位でその彼のホームページにアクセスしてみた。


すると...びっくりした。

かなり本格的に活動しているらしく、1人でCDを出したり、テレビや雑誌に出たりしているらしい。

しかも、めっちゃカッコいい。


私はすごくこの人が気になった。

こんなスゴい人と組めるなら、なんて幸せなんだろう。


でもね。

東京で、しかも男の人と音楽をやりたいなんて、厳しい両親が許してくれるはずない。
どうやっても親を説得できないと思う。


とはいっても、その人のことは気になる...

誰かの意見を聞きたくて、寮の隣りの部屋に住むナオに話をしてみた。

「1回その人と会ってみても大丈夫かなぁ?」

「やめなよ、真理。危ないって!何されるかわかんないよ」

「うーん、やっぱり危険なのかな」

「ネットの世界だしねぇ。恐いじゃん」



やっぱりそうなのかぁ~。

でも何があっても自業自得じゃん。

1回くらい会ってみたっていいじゃん、いい人かもしれないし。

うん、大丈夫だよ!

とにかくメールしちゃえ!



ってことで、メールを送ってしまいました。

一体この先どうなるんだろう?

楽しみなような、恐いような。
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