あなたに送ったものでした
意外にも、返事はすぐに返ってきた。

「ありがとうございます☆私は夜といいます。早速詳しい話を週末にでもしませんか?」

夜さんかぁ。

なんか暗そう。

てか週末って早くない?

心の準備が出来てないよー!


でもここまできたら引き下がれない!!

土曜に会うことにしよう。


私は毎週、週末には家に帰るから、親にはこれを言わないわけにはいかない。

さて、何て誤魔化そうか...

「東京に買い物に行く」と親に伝えた。

普段は寮に引きこもっているような私だから軽く怪しまれたけど、姉がついていくという条件で承諾してくれた。

人生で初めて、親に真っ赤な嘘をついた。

いつも罪悪感が付きまとって嘘なんてつけないんだけど、今回ばかりは仕方がない。

むしろ、なぜか嘘をつけた自分が誇らしい気にもなってきた。


そして、夜さんに送った。

「わかりました。土曜日に上野駅で会いましょう」
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