恋愛喫茶~大人の恋の在り方~番外編。
「はーい」
適当に返事をしながらリビングの方に入って行く。
兄貴の女性の好みがイマイチ分からなかったから興味があった。
ガチャッ
中に入ると兄貴とその彼女は、俺に気づく。
「お帰り~雅樹」
「あら、弟君?
はじめまして」
ニコッと微笑む彼女。
「…えっと…はじめまして」
俺は、戸惑いながらも挨拶をする。
彼女…菊池杏里と会うのは、その日が初めてだった。
なのに、何だかとても胸が締め付けられそうな気持ちになった。
「私は、菊池杏里よ!
あなたが弟君の雅樹君でしょ?」
明るい口調で話しかけくれる。
「はい…」
そう返事するのがやっとのぐらいに。
「そっか…小学6年生だっけ?」