恋愛喫茶~大人の恋の在り方~番外編。
それから俺は、大学に入学する頃
「ゴホッゴホッ…」
「父さん!?」
身体を悪くしていた父が倒れた。
元々身体は、あまり強く無かった父だったが病気が再発したらしい。
医者からも長く無いと言われた。
「そんな…」
「どうする…これから?」
兄貴に言われ考え込む。
父は、幼い俺達を懸命に働いて育ててくれた。きっと無理をしていたのかも知れない。
兄貴には、仕事やこれからがあるが…俺には、まだやりたい事はない。
なら…父から築いた店を守りたい。
「俺は、父の意志を継ぐよ。常連客も楽しみにしてくれてるし…父の残したお店を守りたい」
そう伝える。
「…そうか…」
それしか俺は、父にしてあげられる事は…何も無いから