恋愛喫茶~大人の恋の在り方~番外編。
「え、こんなにいいんですか?」
「いいの、いいの。
雅樹君も慣れない育児で大変でしょ?協力ぐらいするわよ」
「私達は、子育てのベテランなんだから任せてちょうだい」
そう言って温かく見守ってくれた。
「ありがとうございます」
なんて皆親切なんだ。
「それにあなたのお父様には、本当に良くしてもらったのよ。これぐらいの恩返しは、当然よね」
「えぇ、本当に」
そう口々に言うお客達。
こう言う時に父の人柄が見える。
父は、家族だけじゃなく周りにも優しかった。
きっとそんな父だったからこそお客も常連のように通ってくれたのだろう。 俺もそんな大人になりたい。
見習う事は、まだまだいっぱいある。
中途半端な嫌いな俺は、日々味や子育ての研究を続けた。
キッチンの所で優樹をおぶりながら育児書を読んでいたら
「お前さ…女遊びやめたと思ったら、今度は、育児を極める気か?」