恋愛喫茶~大人の恋の在り方~番外編。
「太一は、子供好きなんだな」
そう言うと太一が
「それは、こっちのセリフだ。
まさか、お前が赤ん坊の世話をするようになるなんて夢にも思わなかったぞ?」
「まぁ、確かに…」
自分でも信じられないぐらいだ。
昔の俺は、彼女の気持ちを気づかれないように必死だった。
好きでもない女と関係を持つ事で忘れようと…
なのに今は、父から受け継いだ喫茶店をやりながら甥っ子の世話をしている。
世の中どうなるかなんて分からないものだ!
「で、もういいのか?女関係は?」
「あぁ、今は…この子に手がかかるからな」
そう言いながら優樹の頭を優しく撫でる。
優樹は、
「あーキャ…う~」と手足をバタバタさせて喜んでいた。
「そっか…それならいいんだ」
安心したような顔をする太一。
太一には、色々心配をかけてしまった。
心の底から申し訳なさと感謝の気持ちにが芽生える。
「ありがとな。太一…」