炎龍 × 蒼龍 = 禁断恋愛


「…っ」

俺が目覚めたのはその3週間後。

「「湊斗!」」

「翔都…琉玖…」

「待ってて!
今お医者さん呼んでくるから!」

「ホンマよかったわー!
湊斗も目覚めへんかと思ったわ」


俺はその瞬間、
手の甲を目に押し当てた。

「…どないしてん⁈
泣くほど痛いんか⁈
ちょ!医者早く!」


「…欐桜は目覚めてな、いんだ?」


「…そやで、
一命は取り留めたけど、
目は開けてへん」


「…そっ、か」

「今は、蒼龍の奴らが見舞いに来とる」

「後で俺も行くから」

「わかった」

そのあと軽めの診察をして、
翔都に車椅子を、
琉玖に点滴台を押してもらった。


「目覚めたんですね」

「おかげさまで覚めたよ。
あの時応援に来てくれてありがとう」

「お前いつ退院するんだ」

「今日にはしようと思ってる」

「連れて行って欲しい場所がある」

「どこ?」

「…欐桜の家だ」

「なら後ろ乗せてね、バイク」

「あぁ」


どうして欐桜の家に行きたいのかは、
分からないけど、教えることにした。



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