ご懐妊!!2~俺様上司は育メン愛妻家になりました~
お尻をぴょこん。
すぐに下半身は床を滑り、みなみは腹ばいに戻ってしまう。
めげずに、再びぴょこんと持ち上げる。

……これって、ハイハイの練習?


「すごい!みなみ頑張れ!」


私はみなみの努力を邪魔しないよう、キッチンから小声で応援する。

みなみは懸命にお尻を引き上げ、ムチムチの脚で床を蹴ろうとしている。
お尻と脚ばかりに意識が行っているせいか、顔はプレイマットに押し付けられ不細工に歪んでいるし、手を使うことにはまだ思い至らないみたいだ。

すごいよ!ほんの半年前に産まれたばかりのみなみが、自分で積極的に移動の手段を身に着けようとしている。
みなみがハイハイする日がくるなんて!!
……あ、まだ練習中だけど。


「ただいまあ」


玄関の開く音と、ゼンさんの声。

私は玄関にすっ飛んで行き、お帰りも言わずにゼンさんを引っ張ってくる。


「見てみて!みなみ、ハイハイしようと頑張ってるの!」
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