必然レンアイ!?
ガチャ━


入部希望でも見学でもないのに入ってもいいのかなと思いつつ、ドアを開けた。


「見学?」


マネージャーらしき人から声をかけられた。


「す…すいません!違うんです!ちょっと用があって…。」


見学でもないのに入ってきて申し訳ないなぁ…。


「いいよいいよ!1つ聞いていいかな?」


え…?


「い…いいですよ?」


初対面の人に何を聞かれるんだろ…。


「間違ってたらごめんなんだけど…もしかして瑞葉?」


…えぇ!?


あたしまだ名乗ってないよね?


「なんであたしの名前を…!?」


背が高くてスラッとした、一言で言えば綺麗な人。


こんな人を忘れるはずないのに…。


「やっぱり忘れてるかぁ。あたし、皆川陽花[みながわひか]…あたしのパパと瑞葉ちゃんのパパが友達なの!小さい頃に会ったことあるんだよ?」


あたしは昔の記憶を辿った。


陽花ちゃん…陽花ちゃん…


あっ…!


「隼人くんところの陽花ちゃん!?」


幼稚園の時によく隼人くんが家に来た時に、1つ上の陽花ちゃんと蓮とあたしで遊んでた。


そういう光景を思い出した。


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