必然レンアイ!?
こんなに必死に言ってくれる人に手は出せない。


「好きなら瑞葉が嫌がることするんじゃねぇよ!」


蓮の声が雷の音と共に音楽室に響いた。


「瑞葉がどう答えたかは知らねぇ。でも悲鳴をあげるってことは瑞葉は嫌だったんだろ?」


あたしはうなずいた。


本当に…嫌だった。


1回断ったじゃない…。


「瑞ちゃんの気持ちもわからないようなやつに好きなんて言う資格はない…!」


「瑞葉に近づくなとは言わねぇ。でも二度と傷つけんな!」


隆ちゃん…蓮…


ありがと…。


あたしは守られてる。


そのことがすごくうれしかった。


「瑞葉ちゃん…ごめん…。」


ヒロは音楽室から出ていった。


「やっと行ったか…。」


「瑞ちゃん…大丈夫!?」


安心して涙が溢れてきた。


「2人とも…ありがと…!」


あたしがそう言うと、2人はちょっと照れていた。


「なんで…2人はここにいたの?」


泣き止んだあたしは聞いた。


「あっ!」


蓮が空気を読めてない。


いったい何?


「俺部活だった!わりぃ…じゃあな!」


蓮は急いで出ていった。


なんでこのタイミング…。


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