僕のイケナイ先生(→『信じられない彼女ー僕のイケナイ先生』から改題)
「おーい、健。お早うっす」

「おっおはよ、滝」

駅の構内でポンと肩を叩かれて
振り返ると、悪友の滝塚だった


中学校まで商店街を2人で並ん
で行く。徒歩7分足らず。

交差点の信号待ちで、他にも立
星の生徒と会って、よっとか、
おはようと挨拶を交わしながら


「ところで、健。今日は即効で
帰宅するん?僕、ちょっと話た
い事があるんだ」

「んにゃ。話って何?」

「今は時間ないしさ」

滝塚がもったいぶっている話っ
て、何だろ。

「アイスクリームおごってやる
よ。帰りにいつもの所、寄って
いこうぜ」

そう言って誘うと。

「サンクス。健のための話だか
らね」

何か意味ありげだな。

そうこう言う内に、信号の点滅
が赤から青に変わり、僕たちは
ダッシュした。

8:30の一時限にギリギリっ
てとこかな。

「早足で行こうぜっ」

「OK」

リーンゴーンリーンゴーンー

立星は、チャイムがキーンコー
ンじゃないんだよなぁ。念のた
め。

「セーフっ」

野球の審判のジェスチャーで、
駆け込みセーフ。

一時限目の授業には間に合った


とは言え。

今日は一日、何だかみんなに見
られているような気がしたけど
、錯覚だな。

まだ誰にも、容子先生と僕の事
は、☆秘密☆

気にしない。気にしない。

体育のマッチョにも叱られるし


今日は、木曜日で容子先生の英
語もないし。

六時限まで、一日中授業も上の
空になっちゃったよ。

僕のことだっていうから。

滝の話たい事が気になって。

悪いことじゃないと、いいな。

ってか、アイスクリームショッ
プに行きたいなぁ。

暑くって、OH!HOT!








< 21 / 54 >

この作品をシェア

pagetop