僕のイケナイ先生(→『信じられない彼女ー僕のイケナイ先生』から改題)
「僕は、容子先生が気に入って
いるし、容子も僕がお気に入り
って言ってくれて。キスまでし
たんだぜっ」

あっやばっ。言っちゃったじゃ
ない。

まだAの事は黙ってるつもりだ
ったのに。

「健。怒るなよ。やっぱりな。
そうだと思ったよ。

隠せないもん。健の性格だと。


僕、口車に乗せられたのか。

滝~っ。

「黙ってろよ~。みんなに言っ
たらぁ…」

僕は、冗談で滝の首を絞める格
好をして、危うくアイスクリー
ムのコーンを手から落としそう
になった。

「ほらっ。アイス」

「あっそうだ。ともかく…

まあそういう関係だから。今更
止められないし」

仕方なく、白状するしかなくて
、少し顔を赤らめながら、僕は
滝に観念した。

すると。

華やいでる女子校生3人組が傍
に寄ってきて、僕と滝に声をか
けてきた。

「ここ空いてますかぁ~?」

膝上23センチ位の超ミニに、
ハイソックスで、太腿あたりを
ちらつかせながら。

「どうぞ。空いてます」

妙に畏まって応えてしまう僕。

滝が同じ年の女、探そうよと小
声で言ってくるのも、判らない
でもないな。

「第一、同じ年の女なんて、文
化祭くらいでしか会う機会ない
じゃん。それも先生や親が巡回
しているしさ」

僕は、滝に少し弁解してみたけ
れど。

滝は、本音から心配してくれて
るのか、羨ましいと思ってるの
か、それともからかいたいのか
、ちょっと突っ込んできた。

「劇団だってあるだろう?いい
よな、健はもてて」

「だから、いつも奢ってるだろ
。劇団じゃあ、声優の女って、
年上ばっかだよ。いつもお母さ
んが一緒の女ばっかだよ」

「ムキにならないでよ。ステー
ジママがついてちゃ駄目なの、
判ったから」

男2人で、アイスクリームを舐め
てると、隣りの女子高生は、化
粧を始め出した。

デートの約束を待ってるらしい
会話…。高校生かな?

体つき大人に近いもんな。

なんて、聞き耳立ててる訳じゃ
ないけど、隣の女達の会話が耳
に入ってきた。


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