僕のイケナイ先生(→『信じられない彼女ー僕のイケナイ先生』から改題)
軽く息を切らしながら、グラウ
ンド横の物置に着くと。

僕は、息を吸って。

昨日から繰り返した言葉を、
台詞みたいに呟いて。

辺りを見回した。

誰もいないー。

よっしゃ。

物置の扉を開けて、中に体を滑
り込ませると。

「大矢君」

待ち構えていたように。

容子先生が、薄暗闇の中で僕の
名前を呼ぶと。

僕は、一気に言葉を発して。

「先生、俺っていうものがあり
ながら、どうして…」とまで言
った所で。

度肝を抜いた。

だって…。

容子先生は、水色のシャツの第
4ボタンまで外して。

白い小ちゃなリボン付ブラを
チラリズムしちゃうんだもの。

ドキッだよ。

「…見せちゃうの?!」

「どうして、須藤といちゃいち
ゃするんだよ」と言う筈だった
のに。

語気が弱くなっちゃて、思わず
、違う言葉になっちゃった。

目が釘付け。

びっくり、ドキ×2だなぁ、も
う。

そして。容子先生は、無言のま
ま、素早く僕の両手を掴んで、
誘導するように。

二つの胸の膨らみに持っていき
、僕の手をぐっと押し付けて。

バストタッチ。

お触りって、こんなのあり?

「どうして?」とだけ、もう一
度繰り返した、僕。

僕は、容子先生を軽く睨んだ。

柔らかな膨らみを触る手に力を
込めて、掴んでみた。

「あっあ……ん」

容子先生が、色っぽ~い声を上
げた。切なそうに、眉根を寄せ
て。

ゴックン。

生唾。

モノ本。

もう一回ぐっと押さえて。

容子先生は、あ~んっと小さい
声を発しながら、息を荒げてく
る。

「須藤にもさせるんだ。こんな
事」と拗ねて言ったら。

今度は、首を振りながら、両手
でぎゅーうっと僕を抱きしめて
くるんだもん。

あんまり強く抱き締めるもんだ
から。

僕達の体は、空気も入らない位
密着して。

参っちゃうよ。

すると、容子先生が。

聞いたことがない位、甘~い声
で。

「信じて頂戴。貴方だけだから
、健」

そう言いながら、ぷっくりした
唇を重ねてきた。

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