僕のイケナイ先生(→『信じられない彼女ー僕のイケナイ先生』から改題)
「動けないからって、実家に帰
ったんですって」と容子先生は
、鼻で笑った。
橘先生が身をすくめた。
玲緒奈先生は、嫌な笑いだと思
いながら。
イケ先は、構わず喋り続ける。
「どうしてだと思いますぅ?」
と、口の両端を上げて、まじま
じと玲緒奈先生の顔を見つめた。
運転しながら、横向いて、危な
いのに。
その上、人の不運を喜んで鼻で
笑う、嫌な女の隣りに座る自分
にも嫌気がさした。
玲緒奈先生は、「さぁ、どうし
て脚が動かなくなったんですか
?」と淡々と繰り返した。
イケ先は、「それが急に、この
2ヶ月でそうなったんです。本
当におかしい事に」と前を向い
て車を走らせる。
「『立星にいたいのですが、い
けません』って、私に連絡が入
ったのよ。おっかしいでしょう
」と言いながら。
イケ先容子はこみ上げる笑いを
抑えているようだ。
何がおかしいものか。
玲緒奈先生は、背筋に悪寒が走る。
橘先生は、ただ押し黙って、そ
の話をじっと聞いているが、怯
えているに違いない。
そんなこんなで、3人が着いた
先は、小さなイタリアンレスト
ランだった。
店内はこじんまりとして、4人掛
けのテーブルが四つ。
イケ先が、パスタを注文すると。
さっさとメニューを向いに座る
玲緒奈先生と橘先生に押しやる
ようにして。
「初めてですから、お互いの事
を知るためですが」と前置きを
言って。
「私は、女子校出身。父の仕事
の関係でアメリカで生れて、小
学校の途中から日本。中学から
大学までずっとD校です」と1人
で生い立ち話を喋り続ける。
アメリカ帰り?
父の仕事を、強調?!
「あっ私も女子校でしたぁ」と
可愛らしく話す橘先生。
「私は庶民的ですが、やはり女
子ばかりでした」と言いながら、
「まずいパスタだ」と内心思っ
ていた玲緒奈先生は、憮然とし
ている。
橘先生は、「横山先生、凄いで
すぅ」とか、「これおいしいで
す」とか、おべっかを使ってい
るけれど。
ったんですって」と容子先生は
、鼻で笑った。
橘先生が身をすくめた。
玲緒奈先生は、嫌な笑いだと思
いながら。
イケ先は、構わず喋り続ける。
「どうしてだと思いますぅ?」
と、口の両端を上げて、まじま
じと玲緒奈先生の顔を見つめた。
運転しながら、横向いて、危な
いのに。
その上、人の不運を喜んで鼻で
笑う、嫌な女の隣りに座る自分
にも嫌気がさした。
玲緒奈先生は、「さぁ、どうし
て脚が動かなくなったんですか
?」と淡々と繰り返した。
イケ先は、「それが急に、この
2ヶ月でそうなったんです。本
当におかしい事に」と前を向い
て車を走らせる。
「『立星にいたいのですが、い
けません』って、私に連絡が入
ったのよ。おっかしいでしょう
」と言いながら。
イケ先容子はこみ上げる笑いを
抑えているようだ。
何がおかしいものか。
玲緒奈先生は、背筋に悪寒が走る。
橘先生は、ただ押し黙って、そ
の話をじっと聞いているが、怯
えているに違いない。
そんなこんなで、3人が着いた
先は、小さなイタリアンレスト
ランだった。
店内はこじんまりとして、4人掛
けのテーブルが四つ。
イケ先が、パスタを注文すると。
さっさとメニューを向いに座る
玲緒奈先生と橘先生に押しやる
ようにして。
「初めてですから、お互いの事
を知るためですが」と前置きを
言って。
「私は、女子校出身。父の仕事
の関係でアメリカで生れて、小
学校の途中から日本。中学から
大学までずっとD校です」と1人
で生い立ち話を喋り続ける。
アメリカ帰り?
父の仕事を、強調?!
「あっ私も女子校でしたぁ」と
可愛らしく話す橘先生。
「私は庶民的ですが、やはり女
子ばかりでした」と言いながら、
「まずいパスタだ」と内心思っ
ていた玲緒奈先生は、憮然とし
ている。
橘先生は、「横山先生、凄いで
すぅ」とか、「これおいしいで
す」とか、おべっかを使ってい
るけれど。