愛してるの育て方
「ここはxを代入してーー」
ミヤちゃんの真剣な眼差し。
見つめられているノートになりたい。
いつ見ても可愛いし、なんだかんだで優しい。
やっぱり大好きだ。
「…聞いてますか?」
「聞いてるよ! ミヤちゃんの声なら一言一句逃さずにね!」
「なら次の問題できますよね」
「えっと…」
頭の中のレコーダーに録音したミヤちゃんの声を再生しつつ、問題を解いていく。
あ、すごい。俺問題解けてる!
「どう、ミヤちゃん! 俺すごくない?」
「全問正解じゃないですか。やればできるんですね」
ミヤちゃんにも褒められたことだし、ひと息つく。
久しぶりに頑張って疲れたな。