愛してるの育て方
「ごめんなさい。私教えるの下手ですよね。
もっと上手く教えられたらいいんですけど」

「全然下手じゃないよ。
ちゃんと俺、問題解けるようになったし」

「それならいいんですけど」

俺が馬鹿なのが悪いのに、わざわざ気にしてくれるミヤちゃん。

その優しさが、ミヤちゃんへの気持ちをより強固なものにしてくれる。



「キリもいいですしそろそろ帰りますか?」

「そうだね」

時計を見ると6時だった。
俺はひとつの公式の使い方を覚えるのに二時間もかけていたらしい。

俺は勉強道具を片付け始めた。

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