不器用な彼の愛し方《番外編完結》
......どうして?
どうして平気な顔でこんな事が言えるんだろう。
話したこともない子、その子の性格も何も知らないで、何で嫌いって言えるんだろう。
.....これって立派な陰口じゃん。
私は少なからず、あの子は優しい子だと思う。
学生証拾って届けてくれて、初対面の私のことを心配してくれて。
こんな事、優しい子じゃないと出来ない。
そして気づけば
「.....そんな事ないと思うよ」
百合達の意見に反対していた。
今までは、こんな時私ならどうしてた?
百合達が悪口を言ってようが私は知らんぷり。
笑ってごまかしてた。
なのに、私今反論してる。
......どうしちゃったんだろう。