不器用な彼の愛し方《番外編完結》
その隙に斗真が私の元へ駆けつけてくる。
「...大丈夫か?ひどい怪我だな...」
私の怪我を見て、深刻そうな顔をする斗真。
何で?....何でここにいるの?
何で自分の事じゃないのにそんな顔するの?
聞きたい事が山ほどある。
でも、それよりも今はここから立ち去りたい。
もうこの空間にいたくない。
この教室を出よう。
そう思って痛む足を庇いながら立とうとすると、それを見た斗真が
「馬鹿か。無理すんじゃねぇ」
.......私をおんぶした。