不器用な彼の愛し方《番外編完結》
......あとは放課後になるのを待つだけだ。
時間というのは本当にあっという間で、ふと時計を見たらもう放課後になっていた。
.....行かなくちゃ。
行く前に後ろの席の斗真をみた。
放課後だというのにぐっすり爆睡中。
そんな斗真を見てたら自然と笑みがこぼれてた。
......悠にちゃんと言おう。
そして足を進めあっという間に裏庭に着いた。
そこにはまだ悠の姿はなく、ホッとため息をついた。
今のうちに深呼吸して、気持ちを整えておこう。
そして深く息を吸った時。
後ろからザクッと草を踏む音が聞こえた。
息を吐いてゆっくり後ろを向く。
「美優花」
「.....悠」