不器用な彼の愛し方《番外編完結》
「ところでどうしてこんな所に?」
どうしてって言われても....。
うまい理由なんて思いつかない。
「な、なんとなく....かな」
「そっかそっか。私もだよ」
なんか紗江ちゃんを取り囲む空気って凄く澄んでる。
まるで紗江ちゃんの周りだけ別世界みたいに。
「そうだ。今から私と少し話さない?」
「でももうすぐ授業始まるよ?」
「いいじゃんいいじゃん!さぼっちゃえ!」
ささっ、行こ!
そんな紗江の押しに負けて私は授業をサボることになった。
......あぁ、また不良度が増してしまった。