不器用な彼の愛し方《番外編完結》
「ごめんね、今日は用事あるから。
3人で楽しんできて?」
うまく断り、百合の
「わかったぁ。またあそぼーね」
という言葉に返事をせずに
鞄を持ち靴箱に向かう。
急いで靴を取り出し、
早足で校門をくぐる。
後ろを見ると、誰もいなくて
ホッと安堵した。
たまに悠が一緒帰ろう、
と言ってくる時があるのだ。
帰りぐらい、素でいたい。
......家に帰ったらまた
偽らなくちゃいけないんだから。