不器用な彼の愛し方《番外編完結》
ただ、将来のために少しずつ
貯金していかなければならない。
私の夢はお金が必要不可欠だから。
だから、2つのバイト
を掛け持ちして、必死に稼いで
少しずつ貯金してるんだ。
貯金のことは
お母さんには秘密にしてる。
バレたらよこせって言われるから。
それだけは、避けたいから。
"ガチャッ"と玄関が開く音がして
慌てて料理を作り始める。
「楽しかったわね」
「うん!また買ってね?」
お母さんとお姉ちゃんの声が
聞こえてくる。
ため息をつきたいのを堪えて
料理に専念する。