不器用な彼の愛し方《番外編完結》
黒い感情をぎゅっと胸にしまいこみ二人の元に歩いていく。
二人の前に行き
「よかったらこれ食べて」
斗真の前にクッキーを出す。
それから三人分のお茶も並べる。
お姉ちゃんと斗真の向かいのソファに座ると、斗真が不思議そうな顔でクッキーを見ていた。
それを見た私が
「....もしかして甘いの嫌いだった?」
そう聞くと斗真は首を横に振った。
.....よかった。
斗真はゆっくり手を伸ばし、クッキーを手に取り口に運ぶ。
......どうかな、美味しいかな?