不器用な彼の愛し方《番外編完結》



勉強も運動も私の方が出来るし
料理も家事も私の方が出来る。





結局は、お母さんは私の事が
嫌いだから、お姉ちゃんばかり
ひいきするんだろう。





何歳だったかは覚えてないけど
まだ私が素直で純粋だった頃、
私はお母さんに尋ねた。





「ねぇお母さん、何でお姉ちゃんばっかり新しい服買ってもらえるの?
何で美優花にばっかり怒るの?」




そう尋ねると、お母さんは私を睨みこう言った。






「あんたがお父さんにそっくりだからよ!あんたを見てると気分が悪くなってくるわ」





その言葉を聞いて、私の何かが
バリンッと音を立てて
崩れていった。






その日からだったかな。


私が『偽る』ようになったのは.....。


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