不器用な彼の愛し方《番外編完結》
「..........斗真」
「ん?」
「........一個だけ私のわがまま聞いてくれる..?」
ふるえ声で聞けば
「あぁ、何個でもきく」
フッと優しく笑う斗真。
.....こんなに優しくて温かい貴方と会えて本当によかった。
ねえ斗真。
私、もう疲れちゃった。
それでもね
今物凄く......斗真に、斗真に...
「.....っ、会いたい...」
ーーーーー…今すぐ会いたい。
「...っ、たりめぇだ。すぐ行く。
今どこにいる?」
周りを見渡してみるけど、周りには何もない。
「わからない....」
「......そうか。じゃあ動かないでそこで待ってろ」
「うん....」
「心配すんな。絶対行くから」
「.....、あり、がとう....」
プツッと切れた携帯を握りしめる。
.......早く、早く斗真に会いたい....。