不器用な彼の愛し方《番外編完結》

でも斗真は、そんな私を笑うことなく優しく微笑んで言った。



「頑張ったな。....もう大丈夫だ」




その言葉を聞いた瞬間、何かがはじけたような気がした。


今日1日で色々なことがありすぎた。


今まで必死に働いて貯めたお金がなくなって、菜月の写真を捨てられた上に侮辱され、
そして.....捨てられた。





「.....斗真、私ね一人になっちゃった。
今ね大事にしなくちゃいけない人達のことが
....凄く憎いんだ。

何で私、.........生まれてきたんだろう」




斗真にこんなこと言っても仕方ないのに。

ただ迷惑かけるだけなのに止まらない。





あの二人への憎しみも、裏切られた哀しみも、涙も。

全部全部止まらない。

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